県内初!公立小と学生サークルの連携協定-ゼミ室で児童と学生が交流

 4月25日、笠間市立大原小学校と教職を志す学生のサークル「澳门英皇娱乐_澳门赌博现金网-官网コロンブスの卵の会」との連携協定締結式が行われました。全国的にも珍しく、茨城県内では初めて行われた公立小学校と学生サークルとの連携協定です。茨大広報学生プロジェクトの寺﨑成美さん(教育学部3年)が活動の様子をレポートしました。

連携協定締結の目的

 「コロンブスの卵の会」は教職を志す学生のサークルでありながら、会員のほとんどが教育学部以外の学生です。教育学部では教育実習以外にも学校インターンシップやボランティア活動などで現場を見る機会がありますが、他学部の学生はそのような機会があまりありません。そのため会員の多くは教育実習に行くまで学校現場を実際に見る機会がなく、実習のみの現場経験で教師になれるのかと不安を抱えています。こうした背景を踏まえ、小学校に活動の拠点となるゼミ室を作り、週に一回学習支援や休み時間の活動などで子どもたちと継続的に関わることで実際の教育現場を知り、求められる力を身につけることを目的に連携協定を締結することとなりました。

笠間市教育委員会でのプレゼン

 大原小学校での活動を実現するにあたり、学生の思いを伝えるために笠間市教育委員会にてプレゼンテーションが行われました。プレゼンテーションでは、活動の目的や学生の思い、笠間市教育委員会に協力してもらいたいことについて説明がなされました。このプレゼンテーションを経て連携協定の実現がより具体的なものとなり、友部駅から小学校までの交通手段の確保や学生が利用可能なwi-fiの整備なども検討が進められることとなりました。

プレゼンテーションの様子

ゼミ室オープンに向けての準備

 ゼミ室オープンの前に会のメンバーは何度か小学校を訪問し、子どもたちと関わったり先生方のお手伝いをしたりする中で、活動のイメージをより具体的にしていきました。また、ゼミ室として使用する予定の教室の様子を隅々まで確認し、どんなスペースが必要か、怪我の危険がある箇所はないか、現状の設備で子どもたちとどんな活動ができるのかなどといった意見を出し合いました。小学校にいる時間以外でも手遊びのアイデア集めや必要物品の買い出しなどを行い、入念に準備を進められていましたが、実際に子どもたちがゼミ室を訪れるまでは予測できないことも多く、連携協定締結の日まで不安が拭えない部分もありました。

準備の様子。教室のサイズを計測してジョイントマットを敷き、転んでも怪我をしないよう工夫しました

連携協定提携式

 ついに迎えた連携協定締結式の日、全校児童が集まり式典が行われました。コロンブスの卵の会からは、サークル名の由来や今後取り組みたい活動、活動にかける抱負についての紹介がありました。子どもたちは目を輝かせながら熱心に耳を傾けており、その様子がとても印象的でした。また、式の中では校長先生とサークルの代表が協定書に署名を交わし、その様子を先生方や子どもたちが温かく見守っていました。会のメンバーにとって、全員の顔を見るのはこの日が初めてであり、小学生ならではの元気さと素直さに圧倒されている様子も見られました。

これまでの活動を通して

 ゼミ室がオープンしてから日は浅いですが、会のメンバーには今日までの活動の中でも多くの学びがあったようです。オープン初日には予想を上回る来室児童に収集がつかなくなる場面もみられ、大学に戻ってから次回からの活動内容やルール作りについて話し合いが行われていました。また、調理実習の補助を行った際には、より深い学びにするために自分たちに何ができるのかを考えたり、調理中に注意すべきことの気づきを得たりすることができたという声も聞かれました。これからさらに活動を重ねていくことによって学びを深め、実践力をつけていくことが期待されます。

今後の目標

 今後の目標について、この活動のチーフを務めた小澤和弥さん(人文社会科学部人間文化学科4年)に語っていただきました。

「コロンブスの卵の会では、『教師』という職業を目指すだけではなく、志を高く持つ『教志』へ成長することを目標にしています。その志を根底に、10年後、20年後、延いては30年後の子どもたちとその社会を見据えて、今子どもたちのために何ができるのか、既存の活動に満足せずに考え続けていきます。その際、様々な分野の方々や機関と協働していきたいと考えていますので、是非よろしくお願いします」

(撮影?協力:澳门英皇娱乐_澳门赌博现金网-官网コロンブスの卵の会)

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